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被災地便り・15 (気持ち)


      



昨日、遠くから旅してきた花籠が届いた。

地震で花瓶がすっかり割れて、器が無いだろうと。
アレンジメントフラワーにして貰ったと。

桜色の花たちでまとめた春らしいアレンジメントに心が和む。

花は不思議だね。
トゲトゲしい気持ちを手放す力を、そっと与えてくれる。

カサカサしてひび割れていた気持ちが
じんわりじんわりと満たされて行くのがわかる。

東北もだんだんと暖かくなってきて、
もう少ししたらきっと桜が咲き始める。

こうして私の心が 癒されたように
まだまだ大変な生活をしているみんなも、桜を見て
じんわりじんわり気持ちが上を向きますように。








       

# by suusu14 | 2011-04-10 21:42

被災地便り・14 (振り出し付近に戻る)



        



昨夜また震度6弱の地震に遭い、停電と防災無線からの避難指示に怯えながら夜を明かした。

一夜明けて部屋を見に行くと、上の画像の有り様。
今度は崩れないようにとギュウギュウに詰めた本棚の本たちも呆気なく撃沈。
学習机が壁から40センチも前に出るほどの揺られ方。
台所では1ヶ月前に辛うじて残った食器たちにトドメの一撃。
本当に恐ろしい。
1ヶ月前が蘇る。

挫けていてはいけない!
とは思うけど、
ついつい出てしまう溜め息が片付けの手を止める。












         

# by suusu14 | 2011-04-08 14:02

被災地便り・13 (笑顔と自粛)


       



遣り場のない悲しみが溢れています。
全部失ったひと、半分失ったひと、家族を失ったひと、家族に会えていないひと。
みんな同じ悲しみではない。

半分失ったひとは、全部失ったひとに比べたらまだ幸せだから嘆いていては失礼だ‥
と言って我慢したりする。
頑張れ頑張れって言われるから、泣くのを我慢して明るくしなきゃいけない気がしてしまう。
首都圏の自粛←の反対だよね。

だから、悲しいんだから泣いていいんだよ?って、私は言う。
泣くのが不謹慎なんて、おかしいじゃない!
今泣かなかったら、いつ泣くの?って話なんだ。
人の力って凄いもので、この瓦礫ばかりの廃墟を1ヶ月もそのままにはしていない。
頑張らなきゃいけない明日はすぐそこにある。
今しか泣いてる暇はないんだ。
だから今は我慢しないで泣いていいんだよ。

みんな理不尽さや自分の無力さを感じている。
目の前のことや大事なひとを守るのに精一杯で、
自分の属している地域の甚大な被害は他の地域には解らないだろう的な苛立ちをぶつけるひともいる。

でも、東日本の太平洋側の何処でも今居る足下の景色と同じ景色が続いてるのよ。
解らないわけが無いでしょう。
私にぶつけて、それで少しは救われるならぶつければいい。
あなたが見ているもの以上のものを私が見ていないと思うならそれでいい。

メディアは感動的な救出作業を報道したがるが、それは沢山の悲しみ場面のほんのほんの稀な場面だ。


そうと解っていても、ひとには希望が必要なのだ。








亡くなったひとを追って人生を閉じるのは、
亡くなったそのひとが生きていたことを消してしまうことだから
今は辛くても、「生きる」ことをしよう。


花見は自粛ではなく、今年の桜を見ることなく亡くなった方たちへ手を合わせ、
乾杯ではなく献杯で 代わりに飲んであげて欲しいです。






この記事に誰も責められることがありませんように。




       

# by suusu14 | 2011-04-08 14:00

被災地便り・12 (郵便屋さん)


      



東日本大震災から2週間が過ぎた頃
昼下がり、気を抜いてウトウトしそうになったところへ
外から聞こえたバイクの音にハッとする。

聞き間違いかと思い、その姿を確認したくてレースのカーテンを引いて
出来る限り窓ガラスに顔を近付けた。



赤いバイクに跨(またが)る白いヘルメットのそのひとは、
間違いなく、待ちに待っていた郵便屋さんだった。

当たり前だった機能(ライフライン)や音(近所から聞こえる生活音)が
ひとつひとつ戻ってきているのを感じると何も増してホッとする。

郵便屋さんのバイクの音に感動するなんてことは
一生のうち、後にも先にもこの一度きりだろう。

けれど、世界から孤立したような気持ちになっていた中で
忘れられていなかった、繋がった!そう実感した
あの時のあの感動と嬉しさは、忘れることはない。

ひとの力って、すごいなぁ。












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因みに、震災後始めて届いた郵便物は、ワタシ宛にきた口座引き落とし不能通知でした。笑
震災で外に出れなかったので、引き落とし口座に入金出来なかったため残高不足でした。

今回の震災できっと随分な件数の振替不能、引き落とし不能があったことでしょう。
私の契約先は延滞金は発生させず4月に再引き落としとなる旨の通知が後日届きました。
自分が使ったお金ですから払うのが当たり前。
遅れたら延滞金を払うのも当たり前。

これもまた 災害時の人道的措置と言ってしまえばそれまでかも知れません。
ですが、被災しているのは東北ばかりではありません。
首都圏だって大変な時でした。
この短期間でシステムを組み直すことを考えたら、大変な作業です。
それを当たり前のようにやってのける会社も このようにあるってこと。
人の力ってすごいなぁと言いましたが、会社だって人の集合体です。

人の力って、やっぱり すごいなぁ。







        

# by suusu14 | 2011-04-08 13:57

被災地便り・11 (触れ合う)


       



家族が優しいと感じる。
家族に優しくしたいと思う自分を感じる。

何もなかったら、気づけなかったことを、
今、たくさん感じるようになっている。

反抗期だった娘が体を寄せてくる。
もう高校を卒業した息子に甘えても鬱陶しがらない。
スキンシップというと大袈裟だけど、
触れ合うことで安心を得ているのかも知れない。

改めて、
というよりも
はじめて、
「家族」という繋がりの強さ、大切さ、温かさを知った気がします。







       

# by suusu14 | 2011-04-03 21:08

被災地便り・10 (命懸け)


       



毎日毎日、何千人何万人の人々が命を懸けてこの災害に立ち向かっている。

その大切な命を、毎日毎日すり減らしながら立ち向かっている。

「仕事だから。」
その意味の深さを尊さを誰かに褒められたい訳でない。
ただ当たり前に命を懸けている。

防塵マスクなど支給されることは無い。
付けているのは、50枚で198円の花粉症用の紙マスク。

底の厚い安全靴など支給されることは無い。
履いているのは、ゴム長靴。
黒い泥の中を歩いていると、割れたガラスや錆びた釘を幾度も踏む。

それでも毎日毎日命懸けで防波堤や松林の無くなった海岸沿いの災害現場へ行く。
怖くても、行く。

「仕事だから、当たり前。」

それが、どんな意味の「当たり前」なのか。
その仕事への覚悟を今 傍で噛みしめている。

もうこれ以上、誰の命も奪われることがありませんように。
切に。









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旦那さん、現場で錆びた釘をゴム長靴で踏み、土踏まず3センチほど貫通の図。
土踏まずの穴、見えますか?
病院へも行けず、破傷風の心配もしておりましたが、
脅威の治癒力で膿まずに傷口が閉じてきました。
良かった、良かった。



         

# by suusu14 | 2011-04-02 23:05

被災地便り・9 (エイプリルフール)


      



画像は、3月11日東日本大震災の起こる数時間前
娘が卒業式の後に部活の後輩たちから頂いた花束だ。

数時間後には地震で花瓶ごと倒れ、本棚から落ちてきた沢山の本に潰された。
ケータイの中にしかない花束だ。

毎朝目が醒める度に「夢じゃないこと」を思い出す。
毎晩のように「これは悪い夢で、目が醒めたらあの卒業式の朝になればいいのに」と思う。

私より辛いひと、悲しい思いをしてるひとが沢山いる
だから私はまだまだ頑張らなくちゃ!
そう思って頑張ることにも多少疲れてきた。

いや、実際はまだまだ頑張れる。
そう。エイプリルフールの戯言だ。








伊藤健太くんの捜索へのご協力、たくさんありがとうございます。
本当に本当にありがとうございます。

今日の段階ではまだ進展はありませんが、
どこかで保護されていて、生きていてくれて
またお母さんと会える日がくるまで諦めないで呼び掛けたいと思っています。
         

# by suusu14 | 2011-04-01 21:25

被災地便り・8 (capacity)


      



毎日毎日、悲しくなったり、感動したり、折れそうになったり、充電させて貰ったり。
心が忙しくて、忙しいせいか色んな事を忘れてしまう。

一日の終わり、微睡む入り口で「ハッ!」っと思い出して焦るが
思考はそのまま強制終了し眠ってしまうようだ。

それで良いのか悪いのかは自分にはわからない。
精一杯やっている。
そう思って割り切る毎日だ。







       

# by suusu14 | 2011-03-31 23:11

被災地便り・6 (踏ん張る)


       



本音を言えば、不安だらけです。

直接は津波の被害から免れたものの、
家は福島県県境にほど近いところにある。
放射能やら放射線やら土壌汚染やら水質汚染やらあるだろうに、
宮城県の数値が(一部しか)公開されないもどかしさ。
食事の度に子どもたちが心配で心が折れそうになる。
専門家は安心安全ばかりを言う。
じゃあ、私たちと一緒に100キロ圏にあなたの妻や子どもを住まわせて
水を飲ませ、野菜を食べさせることが出来ますか?

白昼からトラックに泥付きの家電を載せて往復する外国人。
同じような日本人もいるかも知れない。
あの人たちを取り締まるだけの警察の絶対数が足りない。
今は行方不明者の安否確認が最優先。
警察だって消防だって被災している方々がいるのに、ずっと休みなしで働いているのに
そんなことが蔓延っているから更に休む暇が無い。
被災地で泥棒を働く輩に、人間の心は無いのか?

同様に、被災地をビジネスチャンスにする経営者たち。
復旧から復興に移行すればビジネスチャンスもあろう。
しかし、「今」はそのときではない。
被災者から引き出せるというような考え方を書いてあるものを読むと人間性を疑う。
書くのは自由だし、言論の自由は保証されている国だ。
私もそれは意見として受け入れよう。
だが、読み手の解釈も自由だ。
私はそれと被災地泥棒を同視する。

吉野家が被災地に無料で牛丼を配っている。
近い将来、被災地の経済が復活したら、牛丼は吉野家で食べることにしている。
ビジネスチャンスと言うなら、そういうスタイルにこそ賛同し喝采を贈る。
経済も人の感情で動いているのだ。

世の中には、心を折られるような事柄や考え方が沢山ある。
被災地にいると、人間性が否応無しによくみえる。
でも、しかし
ここで踏ん張らねば!

ここで踏ん張るのだ!









# by suusu14 | 2011-03-27 00:29

被災地便り・5 (私に出来ること)


      



震災とは別に、4月から息子が一人暮らしをする予定だった。
地震で散乱した部屋を片付けるのと同時進行で、引っ越しの荷造りも始めた。
被災はしたが、やること、やれることはいくらでもある。

引っ越しの準備を始めると、色々なものが出てくる。
もう着ない制服。小さくなった服や靴。
教科書や参考書。何度も読んで何度も笑った漫画本。
それらを紐で括っていたら、
ふと避難所の事を思った。

津波で家が流された後輩たちがいる。
制服や教科書は使って貰えないだろうか?
避難所には小さな子どももいた。
この服や靴は、着替えにならないだろうか?
避難所の小学校には図書館はあるが漫画本は無いだろう。
漫画本で笑うことは、心の元気にならないだろうか?

もう既に布団ひと組と使っていない毛布を避難所へ寄付していたが
避難所が欲しいものは、日々変わる。
もしかしたら、まだまだ役に立てそうなものがあるかも知れない。

そう思ったらじっとしていられず、片付けは一時中断。
家中を見て回り、しまい込んでいた家族の服を全部出した。

セーターやジャンパー、ジャージやトレーナー。
どうしまい込んでいたのか、Gパンは家族全員で14本あった。

大人用子ども用、男性または女性用、種類やサイズ別にわけてペーパーバッグに。
もちろん分類したものを書いた紙を貼った。
個人の持ち物だけでは1000人もの被災者全員に行き渡る服は無い。
けど、津波を被ったままの被災者が何人もいて困っていると聞く。

私に出来ること。
今はこんな事ぐらいしか思いつかないけど、
思いついたからには行動しなければ。

避難所から仕事に出ている方もいるという。
だから避難所は昼間はお年寄りが目立つのか。
着替えが間に合っていて今すぐには役に立たなくても、
避難所から、仮設住宅や賃貸アパートへ移るとき、少しでも役に立てればいいな。と思う。







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書籍化されたブログ「コンセントの穴」でここが紹介されていました。
初めてお越し頂いた方から勇気の湧いてくるコメントといい、
コンセントの穴で紹介された懐かしいエピソードといい、
感激の1日でした。
ありがとうございます。

ご心配をお掛けしているライフラインは、現在復旧しており、
おかげさまで温かく過ごさせて頂いています。
人間にとって、心にもカラダにも、
温かさって、とっても大切なんだなぁ。と改めて感じています。




        

# by suusu14 | 2011-03-25 22:32

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